またWindows 2008 R2の話題。
その前置きとして、Windows 7クライアントに触れます。
Windows 7(Professional, Enterprise, Ultimate)では、XP Modeをサポートしています。
XP Modeとは、Windows XPの仮想環境をWindows 7で実行できる機能のことです。
企業で以前から使用しているアプリケーションがWindows XPまでしか対応していない時などに使用が出来ます。
しかも、わざわざ仮想OSのXPを開かなくても、スタートメニューから、Windows XP Modeにインストールした
アプリケーションが使用できます。
(XP Modeの参考画面)
http://image.itmedia.co.jp/l/im/pcuser/articles/0905/07/l_tm_0905_7rc12.jpg
この機能を初めて知ったときは、すごいと思った。
しかしWindows XP Modeは、仮想環境をPCのローカルに持たせます。
その場合Domainに接続をさせる・させない、セキュリティパッチ適応の問題などがあり、
MSは、ビジネスユースでの使用を推奨していない。
その仮想環境をローカルではなく、サーバ側で管理しましょうという機能が、VDIです。
ここから本題です。
VDIは、"Virtual Desktop Infrastructure"、仮想デスクトップ インフラストラクチャと訳します。
完全に個別化されたOS環境を、サーバ側から提供します。
これは2008 R2のHyper-V 2.0、およびリモートデスクトップ機能を使用することにより可能となります。
レガシーOSな環境をWindows 7クライアントに使用(展開)させたり、またはレガシーOS(Windows XPなど)の環境に最新OSを使用(展開)することが可能となります。
特にレガシーアプリケーションがある場合、古いOSとセットの場合が多いです。
Windows XPのこのバージョンでしか動かないなど。。。
特に古いPCは、HDDやシステムにトラブルを持ち続けて使用している場合が多いので、それだけで大きな生産性の低下を招いています。
新しいOSは使用したい、でもこのレガシーアプリがという場合に、VDIが便利なのです。
またこのVDI機能は、先ほどのXP Modeと同じように、各ユーザのスタートメニューに表示が可能なのです。
(Windows XP SP3でも対応可)
ですからユーザには、古いレガシーOSが動いていることを意識させなく、継続して古いアプリケーションの実行が出来ます。
VDIのシステム構成には、
Active Directory (Windows Server 2003以上)
もちろんドメインは必須です。
リモートデスクトップ(RD) 仮想化ホスト(Hyper-V 2.0)
実際に仮想OS(≒レガシーOS)を保有させるサーバ
リモートデスクトップ(RD)接続ブローカー
リモートデスクトップ(RD)セッションホスト
リモートデスクトップ(RD)Webアクセス
サーバ1台で対応が可能ですが、冗長構成を持たせるためにサービス毎に切り離すこともできます。
ただしドメインコントローラー上にはインストールが出来ません。
レガシーOSをインストールして、Windows 7でVDIを使う。
というのがとりあえずのレガシーアプリケーション対策に適応できると考えました。
しかし、レガシーOSをHyper-V 2.0上のゲストOSとしてインストールするわけです。
Hyper-V 2.0のゲストクライアントOSは、残念なことにWindows XP SP2からです。
Windows 2000は恐らく導入はできるかとは思いますが、MSのサポートが受けられなくなる自己責任になるかと思います。
でもVDIを使用すれば、古いPCともおさらばでき、何より机がすっきりします。
余っているモニターを2台構成にすれば、さらに業務効率が進むと思います。
参考URL
Virtual Desktop Infrastructure による柔軟性の実現
http://www.microsoft.com/japan/windows/enterprise/solutions/virtualization/improve-flexibility.aspx
Windows Server 2008 R2 機能評価ガイド 仮想デスクトップ インフラストラクチャ(VDI) - (PDF file)
http://download.microsoft.com/download/D/D/1/DD187274-7AF3-45FA-BA2D-C7033F097C66/R2RTM_EvalGuide_VDI.pdf
Hyper-V におけるゲスト オペレーティング システムのサポート
http://www.microsoft.com/japan/windowsserver2008/technologies/hyperv-guest-os.mspx


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