今まで来たことがなかったから、この店を目的として来ただけに、入るかどうか迷った。
ウィークエンドプライスなんか、いけすかないと思っているだけに、ランチ価格が平日と違うのは好きではない。
そこへ扉を開けた店員が、声をかけて来る。
『スローフードという形になっていまして』
その言葉にひかれて、入ることに決めた。
しかし、結果からいえば、違っていた。大きく騙されたといえる。スローフードならぬ、超ファーストフードレストランだったのだ、リゴレット中目黒は。
ただし店員の態度は、すこぶる良い。親しみも感じられ、禁煙席の2階へと案内される。
階段の上で、女性の店員に迎えられ、席に案内された。
一人で、他に席もうまっていたこともあり、かなり端っこの席へと案内された。
席に着くと、メニューを渡された。いくつかは、+300円という価格表記が見受けられる。お勧めだというイカのパスタは、+500円。イカは食べたいが、代わりに白ワイングラス(450円)を頼むことにして、アラビアータ(フェットチーネ)パスタを注文する。
白ワインの前に、まず前菜が運び込まれて来る。そして、間髪をいれずに、次のメニューのサラダも運び込まれてくる。そしてようやく真打ちの白ワイングラスがやってきた。
オヤ、オカシイなというか、完璧に順番がオカシイ。
スローフードなら、先ずはドリンクではないだろうか。
それからしばらくしてから、前菜。食べ終わってから、サラダでは?
前菜が食べ終わり、美味しいローメインレタスを食べている時に、メインのパスタも運ばれてきた。ここまで正味10分。
スローフードならぬ、超ファーストフード。
当然、次のメニュー、食後のコーヒーとデザートも、白ワインが飲み終わるタイミングとほぼ同時に運ばれてきた。そして、デザートも食べ終わると同時にお皿が片付けられていく。当たり前な行為なのに、何故か違和感を感じてしまう。
この店は、最近の流行りのファーストフードならぬファストフードだ。
六本木ヒルズにある系列店の“新ARATA”を思い出した。あの時も合わなかったけれど、ここも残念だが、合わなかった。
さらに、【Please pay at your table】を、レシート(支払い伝票)の上に載せるスタイルも初めてだし、京都の風習の逆さに立てたホウキを思い出させられるのは、気のせいだろうか。
ここまで来るのなら、もう少し足を恵比寿まで伸ばして、佐藤シェフが作る、本当に美味しいイタリアンを食べに行くな。
でも水は、美味しい。
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